玉虫日記 夏水仙
2017年10月 / 09月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫11月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告

2007.08.01 (Wed)

夏水仙




子供達が幼い頃手をつないで散歩をした道はいまはもう舗装され、車が通る道になってしまった。
春になるとあの道が思い出される・・。
田んぼが広がり小川があり・・土手には葛やアザミ・・・
その陰にひとむら咲いていた優しい花の事。
あまりの可憐さに子供達に思わず話しかけていた・・・

「可愛い花やねえ」

しばらく私はそこに佇んで居たんだろうと思う。
ぼんやりと花に見惚れる私の手をじっと握っていた暖かな幼い手のぬくもりと
春の日差しが穏やかな昼下がりのことだった。

その日の夕暮れ・・。
子供達が外に遊びに行ったきり帰ってこない。
いつもならとっくに戻っている時間なのにおかしいなと、表に出て姿を探した・・・。
大きな夕日を背に兄と弟の二人の影が見えた時はほっとした。思わず

「どうしたの・・どこまで行っていたの」

と、大声を出した私に二人の子供はそっと花を差し出した・・・。

「おかあさんこれ・・」

夏水仙の花だった。
それも球根ごと掘り起こして持ち帰ったのだ。小さなプラスチックのスコップは見事に砕けていた。
泥んこの指先、爪の中にも土がいっぱい・・。
胸が熱くなった。
大きな葛や薊の群がるあの叢からこの株を掘り起こすのは大人でも大変な作業であるはず。
子供の手には余る作業だったろうに・・
幼い手でそっと根を切らないよう花を折らないよう精一杯の力で・・・。
子供達の思いがそのまま私の心になだれこんで思わず抱きしめた。

今も覚えているだろうか・・・。

大きくなってすっかり親離れしてしまった息子たちだけど
あのやさしさ、少しでも覚えていていてくれたらいいな・・・。


☆。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜

春だと思っていたのは思い込みだったようです。
「夏水仙」の名の通り花の季節は夏・・
彼岸花に先駆けて咲く綺麗なピンク色のお花です。
ことしもまた咲きました
23:10  |  息子たち  |  トラックバック(0)  |  コメント(18)

Comment

No title

夏水仙の思い出読ませていただきました
綺麗な色で可憐です~
子供の小さかった頃時々思い出しますね。
親離れも嬉しいような・寂しいような~
親子其れどれに自立する事を願いながら・・・
子離れ出来ない私です
chiyoko-mimi |  2007.08.02(木) 05:32 | URL |  【編集】

No title

リコリスの名は知っていました。でも「夏水仙」が良いですね。
ご子息様、きっと優しい心で国内外でご活躍でしょう。
よっしー |  2007.08.02(木) 06:31 | URL |  【編集】

No title

思わず、涙がこぼれてしまいました。似たような思い出あるんです。私はその時、感激と子供の成長に怯える両極の心で、子離れの準備を決意させられました。朝から、泣いちゃった。ありがとう!
マリリン |  2007.08.02(木) 08:12 | URL |  【編集】

No title

日だまりのような、温かい想い出ですね^^
子どもって、ちょっとした些細な親の一言を覚えている
もんなんだろうね。
私もうるうる来てしまいました……
私も子離れ全然できてませんです;^^
ちょうど、子どもが大人になろうとしている時期だから
いろいろ考えることも多いなあ。
夏水仙初めて見ました。とっても可憐な花なんだね^^
ちゃいむ |  2007.08.02(木) 10:50 | URL |  【編集】

No title

きっと憶えているね。
おかあさんのびっくりした顔、喜んでるのに泣いてる顔の記憶といっしょに。
そして、二人がお父さんになったときに、きっと同じ思いを するんだろうね。
ANE(ANE-go!) |  2007.08.02(木) 17:08 | URL |  【編集】

No title

chiyoko-mimiさん◆親なら誰しも似たような思い出があるものなんでしょうね・・。
親離れは簡単ですが子離れはなかなか難しい。
親から見れば幾つになってもわが子はわが子なのですもの。
tama_ma_ma |  2007.08.02(木) 20:52 | URL |  【編集】

No title

よっしーさん◆このお花例年だともう少し遅い開花なのですが・・
今年の天候不順はお花にも顕れているようです。。(´_`||)
息子達それぞれのびのびと好きなことが出来ればよいなと・・贅沢な望みですね・・
tama_ma_ma |  2007.08.02(木) 20:55 | URL |  【編集】

No title

マリリンさん◆子供達の成長は早くて、あの頃もっと楽しんでおけばよかったな~~って今頃になって思いますよね。
叱ってばっかりでつまらない親だったけれど、限りない信頼と愛情を子供達から貰ってました・・。懐かしいですよね・・
tama_ma_ma |  2007.08.02(木) 20:58 | URL |  【編集】

No title

ちゃいむさん◆まだまだ可愛いよ~ゆっくんもみおりんも♪
すごーーーく羨ましいなぁと思う・。もう戻れないから・・
親離れは放っておいても大丈夫だけど子離れは難しいよ~~(^^♪
あ~~やっぱり女の子産んでおくべきだったかも(ノ_<。)
tama_ma_ma |  2007.08.02(木) 21:00 | URL |  【編集】

No title

ANEさん◆覚えていてくれてるかな?
このお花見たら思い出すかな?
次男明日短い夏休みで帰省予定ですo(^▽^)oにゃほ
ご馳走作らなきゃね~~((o(^-^)o))ワクワク
tama_ma_ma |  2007.08.02(木) 21:01 | URL |  【編集】

No title

胸がキューンとなる思い出ですね。
お花が大好きなお母さんの喜ぶ顔が見たくて、幼かった兄弟二人・・・その時何を話していたのでしょう。。。
叶うなら、その時の二人のつぶやきを聞いてみたい・・・。
母親って損ね~そして幸せですね^^

ん?明日帰省されるの?
それは~~~~~~^^v
南天 |  2007.08.02(木) 21:20 | URL |  【編集】

No title

素敵なお花に纏わる素敵な想い出。
母親想いの坊ちゃんたちを思い出させるように毎年花を咲かせてくれるんですね。

ジーンとしてしまいました。。。
梓の小鳥 |  2007.08.03(金) 04:17 | URL |  【編集】

No title

南天さん◆大きくなって親のことなど見向きもしなくなった子供達だけどその昔は随分親孝行してくれてたんですよね。
親はその思い出だけで満足しないといけないのかも・・
子育ては順送りやがていつか息子達もわが子に同じ思いを抱くのでしょう。
tama_ma_ma |  2007.08.03(金) 07:39 | URL |  【編集】

No title

梓の小鳥さん◆お花に纏わる思い出はたくさんありますけれど
これは嬉しい思い出です。
例年もう少し遅くならないと咲かない花なのですが
夏休みの息子に合わせたかのように咲いてくれてなんだか嬉しいです♪
tama_ma_ma |  2007.08.03(金) 07:43 | URL |  【編集】

No title

玉虫さん、やられてしまいました。
もう、ぞわぞわと感動して胸がいっぱいになりました。
一生、この日の事を携えていれば生きていく元気が・・・、おおげさな言い方に聞こえるかもしれないけれど、そう思います。
この日のことは、宝物ですね。
mintogreen |  2008.09.02(火) 21:29 | URL |  【編集】

No title

温かい想い出ですね~

う~っむ
じっと記憶をたどるれど・・・
わが息子達が そんな気の利いたことをしてくれたことは
一度もなかったような~(・_・、)
non |  2008.09.02(火) 23:49 | URL |  【編集】

No title

mintogreenさん◆私も同じ思いです。
子供は三歳までに一生分の親孝行をするのだと
聞いたことがありますがほんとにそうかもしれないですね。
子供たちはもう自分の道を歩き始めていて、
親のことなど忙しくて顧る余裕などないようです。
でもこの先どんなに寂しい時間がやってきたとしても
この思い出があるだけで私は我慢できるような気がします。
親って損ばかりしているようですが
そうでもないんですね・・
こんなにも大きな愛を子供からもらったのですもの・・

そして、子育ては順送り、
子供達もやがていつか今の私の気持ちが
わかる日も来るのでしょうね。
tama_ma_ma |  2008.09.03(水) 20:44 | URL |  【編集】

No title

nonさん◆そうですかぁ?
nonさんちの息子さんたちは今尚優しく
ご両親に接しておいでだからそう思われるのかもしれないですねえ・・
うちなんてほんと寂しい限りなのですよ~( p_q)エ-ン

幼い子供の柔らかい頬、
小さな手、甘い匂い、みんな忘れられない宝物ですよ~~
泣きたいくらい!
tama_ma_ma |  2008.09.03(水) 20:47 | URL |  【編集】

コメントを投稿する

Url
Comment
Pass  編集・削除するのに必要
Secret  管理者だけにコメントを表示  (現在非公開コメント投稿不可)
 

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://tamamamanote.blog100.fc2.com/tb.php/224-932ceae0

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | HOME | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。